苦しみの原因を探る

負の感情を知る

■感情を知れば苦しみを繰り返しにくい

 

 

苦しみ・怒り・悲しみ・嫉妬など、人間には負の感情が存在しています。今、負の感情の中にある人も、ときに気持ちに余裕がある折には一度、自分の感情を客観的に眺めてみることをおすすめします。

 

なぜなら自分の感情を把握すれば、どういうシーンに対して、どのような感情を覚えるか感覚として知っておくことができるようになるからです。

「たとえば過去にAさんから仕事のことで理不尽な対応をされて腹が立った」ということがあったとしても、何年か後、Bさんから似たような対応をされた場合に、今度は自分でその原因を探り当てたり、またAさんのときに失敗したような振る舞いをせずに済むようになれるでしょう。

 

■感情は複雑で多岐にわたるもの

 

 

いかなる類であれ、人間の感情はとても複雑なものです。同じ嬉しいでもAさんの嬉しさとBさんの嬉しさはまるで違うものかもしれません。また、ときに名前のついていないような感情が内面に湧出することもあるでしょう。

心理学者のロバート・プルチックは、人間の基本感情を、

・怒り
・恐れ
・期待
・驚き
・喜び
・悲しみ
・信頼
・嫌悪

の8つに分類し、これらがそれぞれの強度を持ってお互いに複雑に絡み合うことで感情を形成すると規定しました。

下記はWikipediaよりの抜粋です。

 

プルチックの『感情の輪』

 

基本感情 反対の感情 基本感情 反対の感情 基本感情 反対の感情
うららか (Serenity) 思慕 (Pensiveness) 喜び (Joy) 悲しみ (Sadness) 恍惚 (Ecstasy) 悲痛 (Grief)
容認 (Acceptance) 退屈 (Boredom) 信頼 (Trust) 嫌悪 (Disgust) 感嘆 (Admiration) 憎悪 (Loathing)
不安 (Apprehension) 煩さ (Annoyance) 心配 (Fear) 怒り (Anger) 恐怖 (Terror) 激怒 (Rage)
動揺 (Distraction)) 興味 (Interest) 驚き (Surprise) 期待 (Anticipation) 驚嘆 (Amazement) 警戒 (Vigilance)
応用感情 構成 反対の感情 構成
楽観 (Optimism) 期待 (Anticipation) + 喜び (Joy) 失望 (Disappointment) 驚き (Surprise) + 悲しみ (Sadness)
希望 (Hope) 期待 (Anticipation) + 信頼 (Trust) 不信 (Unbelief) 驚き (Surprise) + 嫌悪 (Disgust)
不安 (Anxiety) 期待 (Anticipation) + 心配 (Fear) 憤慨 (Outrage) 驚き (Surprise) + 怒り (Anger)
愛 (Love) 喜び (Joy) + 信頼 (Trust) 自責 (Remorse) 悲しみ (Sadness) + 嫌悪 (Disgust)
罪悪感 (Guilt) 喜び (Joy) + 心配 (Fear) 羨望 (Envy) 悲しみ (Sadness) + 怒り (Anger)
歓喜 (Delight) 喜び (Joy) + 驚き (Surprise) 悲観論 (Pessimism) 悲しみ (Sadness) + 期待 (Anticipation)
帰順 (Submission) 信頼 (Trust) + 心配 (Fear) 軽蔑 (Contempt) 嫌悪 (Disgust) + 怒り (Anger)
好奇心 (Curiosity) 信頼 (Trust) + 驚き (Surprise) 皮肉 (Cynicism) 嫌悪 (Disgust) + 期待 (Anticipation)
感傷 (Sentimentality) 信頼 (Trust) + 悲しみ (Sadness) 病的状態 (Morbidness) 嫌悪 (Disgust) + 喜び (Joy)
畏敬 (Awe) 心配(Fear) + 驚き (Surprise) 積極性 (Aggressiveness) 怒り (Anger) + 期待 (Anticipation)
絶望 (Despair) 心配(Fear) + 悲しみ (Sadness) 誇り (Pride) 怒り (Anger) + 喜び (Joy)
恥 (Shame) 心配(Fear) + 嫌悪 (Disgust) 優位 (Dominance) 怒り (Anger) + 信頼 (Trust)

 

このように複雑で言葉で表現されていない感情があるのが人間です。もちろん実際の感情のすべてがプルチックの定義通りであるかはともかくも、いずれにせよ、このようなパターンもあるのだと頭に収めておくと自分の心の動きも把握しやすくなります。

 

■負の感情を引きずらないために

 

 

人間である以上、生きていれば必ず負の感情を覚えます。しかし、負の感情も生存のためには不可欠です。誰でも突然ライオンに出くわせば驚きますし、恐怖も覚えることでしょう。やらされたくないことを無理強いされれば「嫌」という感情が湧き起こります。

 

ただ、その感情を長く引きずっていることは強い苦しみを生み出します。ときにはその状況に関係のない場でもかつての感情が蘇ってきて自分の心を虐げることもあるでしょう。また別個記載しますが、そのような場合には『即座に感情を受け流す』『感情の原因を解決する』といった方法が挙げられます。

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